ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『“天才”を売る―心と市場をつかまえるマンガ編集者』堀田純司,KADOKAWA,2017

 若手からベテランまで8名のマンガの編集者のインタビュー集。どのように編集者として働いているかを語っていますが、いずれの編集者に共通しているのが、各々のスタイルは異なるということ。それじれが弱みや強みがあるし、特徴も異なるのだから、同じ言葉でも相手に届く内容は異なるものになるわけで、ようするに自分を知っている人たちなんだなと思います。

 面白いのは、ヒットを飛ばしたら、周りの人が自分の意見をきいてくれるようになった、ということ。これは私も同じ経験をしました。この人はさまざまな会社を転職した編集者で彼のインタビューがもっとも面白かったですね。インタビューでは謙虚なことを言っているかもしれないけど、実際は自信満々で自分が一番と思っているんじゃないかとか。 

 しかし、ライトノベルの世界でネット産のものがヒットを飛ばしているのをみると、ほかの世界も同じような気がします。編集者は必要ないとは思いませんが……。