ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『三体』劉慈欣、立原透耶、大森望、光吉さくら、ワンチャイ訳、早川書房、2006、2019

 久しぶりのSFです。わたしのSF歴は高校時代から、有名どころの作品を一通りではなく半分ぐらいかじってきた感じで、普通の人よりは読んでいる程度。例えば、『果てしなき流れの果てに』をまったく無情報(いま考えてみればすごい)で読んで、SFの醍醐味を味わったぐらいです。しかし理解できるSF、理解できないSFがあり、社会人になると理解できないSFに時間がとられるのが惜しくなり、決まった作家のSFしか読まなくなりました。このブログでもSFはほとんど出てこないのは、読んでも理解できないSFだったことが多いからです。つまりSF音痴人間ともいう。

 今回は、そんな人間が書評とベストセラーになっていることで、たまにはSFを読もうと思って手にとった次第です。

 いろいろ日常があって、忙しい中、本書を1週間で読み上げました。面白かったです。終盤、急速な展開に頭がボケてしまいましたが。それでも、最後は、これで終わりなの、中途で終わってしまった感がありました。でも私と同じようなくらいのSF好きは文庫化してから読んでも遅くなないと思います。

三体

三体