ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

こんな企画が欲しい――『このミステリーがすごい! 2017年版』『このミステリーがすごい!』編集部,宝島社,2016

 今年は視力の都合や仕事で忙しく、であまり本を読めなかったので、ランキングに入っているものは一冊もなし。

 しかし、このようなランキングをみると、書評って仕事とはいえ、新刊をきちんと読んでいる人って凄い。僕なんて、時間の無駄と思える小説は一切読みたくなくなったからね。キングやディーバー、コナリーとか毎回ランクインしているけど、飽きないのかな。少なくともキングはもう少し短くしてくれないと。まあ、このような書評家は、ほかに好きなジャンルや仕事をもっているんでしょうね。

  あと今回のオールタイム海外短編ミステリーベストテンはいい企画。古い短編を読むことは大切。だけど、近年のもリストアップしてほしいね。ついでに、毎年のこのミステリーがすごいの長編だけではなく、短編もあればいいよね。そこまでフォローしている人はいないだろうから、実現するのは難しいだろうけど。

 あと好きなのは、一つの作品を複数の人が評価する企画。ゲームや映画はあるんだから、もっと好みが細分化されているミステリはあってもいいよね。

 さらにいえば、ミステリなんてあらゆるジャンルがあるんだから、毎年なにかしらオールタイムを付録で企画を立ててほしいね。映画、テレビドラマ、マンガ(最近はコミックと言わなくなったなあ)、アニメぐらいは、すぐにできそうだね。あと、海外でもランキングをしていたら、その情報など。マニアックになってもよいから。

 あと、海外ミステリのキーワードとして、「暴力」だったと分析しているけど、そんなものなのかね。暴力を通じてでしか、世界を計れないなんて嫌なもんだね。それじゃあ、新参者が増えないよ。もっと別の言い方がないものなのかな。難しいね。だから評論というか今どこにいるのかを分析することだね。足りないのは。この作品や作家は、誰々の影響を受けているとか。そうすれば、少しは古い作品も脚光を浴びるよね。

このミステリーがすごい! 2017年版

このミステリーがすごい! 2017年版