働こうとしない人たち - 拒絶性と自己愛性 (中公新書ラクレ (178))
- 作者: 矢幡洋
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/05/11
- メディア: 新書
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おそらく,働いたら何かに負けるんでしょう。わたしもそうだったような気がします。社会人になって,初めて電話営業をさせられたとき,「そうですか」ではなく,「左様でございますか」というフレーズを使ったとき。また,学生時代は挨拶がまったくできなかったんですが,先輩社員を見て,挨拶を真似てしまったとき。それぞれ,大げさに言えば,自分が変わってしまった,もう戻れないところに来てしまったと思いました。しかし,生きていく上で,そうした方が楽なんだよなあ,と開き直っていましたが。
本書は,「働いたら負けだから」という理由を知りたいと思って,手に取ったのですが,あくまでパーソナリティー障害に焦点をあてたものでしたので,その答えは出ていませんでした。
しかし,サボタージュやどうでもいいことにケチをつけてぐずぐずして文句をいうなど消極的な方法をとる拒絶性パーソナリティーなど面白かったですね。これらは誰にも多かれ少なかれ当てはまることで,程度の問題なんでしょうけれど。その線引きなんでしょうね,問題は。