『シングル化する日本』

シングル化する日本 (新書y)

本書では，主に非婚化・少子化に何故なっているのかをもとに，「シングル化」することによって，解決するべきだと説いています。うーん，「シングル化」に傾くだろうけど，著者が説くように，ここまで極端にはならないだろう，とは思いました。あまりにも，個人への心理的負担が高くなってしまい，耐えられないでしょうね。

それにしても，晩婚化・少子化などを家族の変容を理由として，「昔の日本の家族がよかった」「昔の家族に戻るべきだ」という人がいるけれど，そういう人は，本当に「昔」に戻ることができると本気で思っているのだろうか？　自分たちが時代の考えから遅れているのだとは思わないのでしょうか？　自分たちが既得権益を握っていて，それを離すことができないだけなのに。解決案は出ているのに，ヨーロッパにモデルがあるのに，それが分かっているのにできないのは，先送りしているだけだと思うんですけどねえ。