ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『都市伝説セピア』朱川湊人,文藝春秋,2006-04(○)

都市伝説セピア (文春文庫)

都市伝説セピア (文春文庫)

 都市伝説をテーマにした短編小説集。少しホラーめいています。16歳の頃,見世物小屋で見た“河童の氷漬け”の河童はどうしても子どものように見えた…次の日もう一度見てみると警察に追われた見世物小屋のオヤジに遠くに“河童の氷漬け”を持っていって焼けと言われた…「アイスマン」,30数年前の子どもの頃公園で一緒に遊んでいた友だちと別れた後,その友だちは交通事故で死んでいた…次の日公園に戻ると昨日の同じ時間に戻っていた…友だちが事故に合わないように企てるが…「昨日公園」。怪人フクロウ男の都市伝説に憑かれた僕はフクロウ男そのものになって,ついに殺人を犯す…「フクロウ男」など5編。なんとなく懐かしい感じがします。