冷戦下のソ連で起こった連続殺人事件をめぐる物語。国家保安省捜査官のレオ・デミドフは、部下のフョードルの小さな息子が殺されたので捜査をして欲しいと訴えたのだが、それを列車に轢かれた事故として処理した。なぜならばスターリンは、社会の不行跡である犯罪は貧困と欠乏がなくなれば消滅してしまうと論じたからである。また共産党の方針を疑うものも敵であり、殺人を訴えるフョードルも敵であったからである。しかし、殺された少年は、裸で口の中に泥が詰め込まれていたのだ…。嘘の報告書だったのである。
その後、レオは部下に妻のスパイ容疑などで策略にかかり、ヴィウアルスク人民警察という田舎町に左遷させられるのだが、そこでも子どもを狙った連続殺人事件が起こっていることを知るのだが…。
各種書評など、例えば『ミステリマガジン』のオットー・ペンズラー氏など、本国や日本でも好評だったので手にとった作品。しかし、どうもサスペンスの実感がつかめなかった。おそらく私の生理とは合わなかったのだろう。それでも☆☆☆★で好評です。
- 作者: トム・ロブスミス,Tom Rob Smith,田口俊樹
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