ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『相棒 Season 8』「第17話 怪しい隣人」2010年2月24日

 右京は、9年前に起きた3億円現金輸送車強盗事件の関係者で元警備員の男に、関係品として押収されていたハンカチを返却しに自宅へ行った。一方、その隣の一軒家に配管工事人のつなぎを着た三人組の男たちが、窓ガラスを割って侵入し、住んでいる佐藤夫婦を納戸に監禁した。
 その割れた窓ガラスが気になった右京は、その家を訪ね、三人組の一人と相対するも家族の者とされる。しかし、その対応に違和感をもった右京は、隣の元警備員の家に見張りできるようお願いした。次に神戸に電話で佐藤夫婦の家について調査を依頼し、その家には佐藤夫婦しか住んでいないことを知る。
 右京は、元警備員の男に警備会社の販売営業セットを借り受けて、再び一軒家に営業をかけ家の中の様子を探ろうとするのだが、相対したのは佐藤夫婦であり三人組はその兄弟だというのだ……。

 三人組のキャラクターがコメディのそれであり、一種のドタバタ劇、ヒッチコックの『ハリーの災難』のような雰囲気を漂わせます。犯罪が行われている一軒家を偶然見かけた右京が、その家の周りをうろついて、なんとかコミットしていくというのは、前シーズンに県境のお話と同じもので、これは一種のパターンとして愉しめるものになっています。冒頭からしっかり伏線が張られており、ちょっとしたどんでん返しもあり、右京が神戸を調査員として使うところも面白いのですが、インパクトが弱いため、☆☆☆★というところです。