ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『冬のフロスト』R・D・ウィングフィールド, 芹澤恵訳,創元推理文庫,1999,2013

 仕事が忙しく小説もあまり読む気力がなく1日30頁と決めて2週間かかってようやく読み終えることができました。午前中は自宅でゲラのチェック,昼からは出社し諸処の作業と連絡をして,夜は「半澤直樹」に興奮し「有頂天家族」に泣かされ(本当に久しぶりにアニメで)しまって忙しい1日でした……。

 さて、本書は《ジャック・フロスト警部シリーズ》全6作中第5作目の作品。ああ、あと残り一作しかないのですね。本シリーズの面白さはまずフロスト警部の清濁混じった生き生きとした人間らしいキャラ作りにあります。本書も同じです。売春婦連続殺人事件、幼女の行方不明事件など全部でいくつの事件が出てきたのか分からないぐらい多くの事件が流れ作業のように処理されていきます。フロスト警部は忙しい中行き当たりばったり+長年のカンで事件を解決したり解決できず後悔していきます。本作も面白さ保証付きで☆☆☆☆というところです。

冬のフロスト<下> (創元推理文庫)

冬のフロスト<下> (創元推理文庫)

冬のフロスト<上> (創元推理文庫)

冬のフロスト<上> (創元推理文庫)