ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『空が灰色だから 1~5巻』 阿部共実,少年チャンピオン・コミックス,2013

 『ちーちゃん』の他の作品を読みたいと購入したもの。ちなみに池袋の某大型書店には在庫がなかったのでネット購入です。難しいですね、なかなか。

 主に中学・高校生を主役にした短編集。作家の負担の大きい、人気をとれそうもない新人作家の短編の連載を少年週刊マンガ誌でやっていたことに驚きました。編集がこの作家の才能に惚れ込んでいたことがわかります。おそらく単行本でも売れるという確信はなかったはずです。

 『ちーちゃん』がある種文学的な内容でしたから、これも同じようなものかなと思っていたら、少年少女の過剰な部分、好きなこと、変なこと、心配していることなどをテーマにしていて、ギャグだったり、シリアスだったり、奇妙な話だったり、バラエティに富んでいました。