本書は、『秘密の花園』『嵐が丘』『レベッカ』を引き合いに宣伝された『忘れられた花園』で評判を得た作者の最新作。私はこのような人間関係を主題とする作品が苦手なので、『忘れられた花園』は気になりつつも手に取らなかったのですが、何故か本書は手に取ってしまいました。
結論から言うと、やはり評判をとったロバート・ゴダードの作品群を思い出させて、退屈さを抑えきれませんでした。個性のない普通の感覚をもつ女性の主人公が自分の母親の謎を探るというストーリーで、主人公が残された記録を探る現代編、それと母親の過去編が交互に語られるのです。これは結構よく見られる構成で、私には相性が悪く、アンフェアのように感じて、どうも物語に中に没頭できないのです。
といいつつも、本書は一種の戦争秘話ものなのですが、そこで起こった事件を現代の心理学の知識で解き明かすというのが最後にわかり、それは意味があるのかなあと感じましたので、☆☆☆★というところです。
- 作者: ケイト・モートン,青木純子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2013/12/21
- メディア: 単行本
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