TBSのヒットバラエティ番組を手掛けるディレクターの自らの仕事を振り返るエッセイ集。どのような方法論で「水曜日のダウンタウン」などが制作されているかが語られています。
藤井氏の手掛ける番組は、本書のタイトル通り、「悪意」を「面白さ」としてとらえることをむき出しにしており、視聴者を選ぶため、それがうまくいかないと視聴率がとれないように思います。これは王道ではなく弱者の戦術なので仕方がない結果なのでしょう。とくにマスメディアであるテレビでは難しいです。ラジオや書籍でしたら機能するのですが。
しかし、今後、それをもったままヒット作品を作ることを期待しています。そう「お笑いウルトラクイズ」のように。それには同じ考え方をもつ相方が必要な気もします。
また印象的だったのが経歴。子会社(番組制作会社?)に入社して、TBSのディレクターになるというもの。偶然も必要ですが、さまざまなルートがあるということですね。