ミステリを読む 専門書を語るブログ

「ほしいつ」です。専門書ときどき一般書の編集者で年間4~6冊出版しています。しかしここは海外ミステリが中心のブログです。

『台北プライベートアイ』紀 蔚然, 舩山むつみ訳,文藝春秋,2011,2021

 台湾が舞台の私立探偵小説。作者は台湾を代表する劇作家で,本書は小説のデビュー作。緊密なハードボイルドミステリというよりも,『疑り屋のトマス』やパーネル・ホールスタンリー・ヘイスティングズ・シリーズに近い。つまり,主人公の独白が多く,しかもそれがストーリーとは関係がない。それを面白がれるかどうかがポイントだろう。それで,僕は合わなかった。退屈で飛ばし読みをせざるを得なかった。というわけで,☆☆☆である。