久しぶりのブログです。最近年齢のためか,仕事で疲れているためか,まったく小説を読む気力が失われてしまいました。新刊をレビューし続ける書評家はすごいと思う。小説を読むのも体力だから,それを失ってしまう時期が来るはずなのに。
さて,本作は米澤氏の評判の作品にして直木賞受賞作。書き込みの量から考えて,長期間温めていたネタであり時代小説として通用するようきちんと準備していたことが分かります。1話めを読み切る前はまさか連作短編集とは思いませんでしたが,全4話で長編になるよう構成されています。1話を読んだときは,このトリックでいいのか,と残念でしたが,それぞれ異なるテイストをもっており,これまでの説をくつがえす歴史ミステリとなっています。というわけで☆☆☆★というところです。