米澤穂信氏の「小市民シリーズ」第3弾の作品。ずいぶん前に買っていたものだけど何故か積読しっぱなしで、今回手に取ったのは偶然目にとまりました。
久々に読んだことになるけれど、こんなライトノベルらしいライトノベルだったかというのが第一の感想で、主人公たちがあまりにも立派な高校生ぶりに、読み手として気恥ずかしくなります。
帯によると文庫オリジナルだから、出版時はライトノベルが流行っていた時期だったのでしょう。しかし、普通小説とライトノベルには違いがあまりないのではと思っていたけど、作者の目論見通り、しっかりライトノベルというものがありましたね。
ストーリーは、町内に連続放火事件が発生し、それに気づいた新聞部の高校生が記事を掲載しつつ、犯人を捜しあてようとするもので『ホッグ連続殺人』を下敷きにしたうえで、アレンジしていて、ミステリ的にはまあまあで☆☆☆★といったところ。やっぱり10代向け小説で、ジジイには合いませんでした。